タイトのアンインスタントブログ

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親しき仲にも礼儀無し【入籍報告をSNSで済ませるのはどうなの?】

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筆者30代は入籍した際には親しい友人には電話で連絡した。

なかなか会えない仲間や、電話に出られない程忙しい友人にはメールを送った。

 

最近元気してますか?

実はオレ結婚することになった。

また時間のある時にでも連絡くれよ。

 

簡単なメールではあったが、一人一人に送信した。

ましてや、大人になってからも色々な付き合いの中で、腹を割って話せる友人には電話をかけて、状況やら今後やらを長々と話し込んだ。

こういうことをしていた自分が結婚したのは5年前である。

 

本題はここからだ。

とある友人Aは俺を含めた友人Bと3人でよくゴルフへ行ったり、酒を飲みに行ったり。

既に10年以上昔から知り合う中で、本当に腹を割って話せる友人である。

 

そんな友人Aの当時の恋愛話を聞いていると、少し危ない気がしていた。

電話に出ないから家を見に行ったとか。

メールを送っても帰って来ないとか。

軽度のストーカーに近い行動に見えた。

 

彼が心配になる気持ちも分からないでもない。

ただ、中身を見ると20代前半位の恋愛物語である。

勿論この時にお付き合いしていた彼女とは音信不通になり

お別れをしたのであるのは言うまでもない。

 

男たるもの女に振り回されてどうするんだ?

俺について来い位の大きな気持ちも少しくらいあった方がいいぞ!

彼女と別れた後に、彼にそう言ってやった。

 

その酒の席で、色々話していたのだが

俺は薄々気が付いていた。

「彼は彼女の事を本当に好きでは無い」

今だから話してみろよというニュアンスでこの問いかけをしてみたところ、的中していた。

そう。彼は別に彼女の事が好きでは無かった。

オレが思うに「彼女の居る自分が好き」「女に縛られたい」「別に好きじゃなくても傍に居てくれる子が欲しい」とにかく「一人は嫌だ」。

こんな感覚があったのではないかと思う。

 

この日、もっとゴルフを沢山やろうという話をして終えた。

 

半年くらいが経過して。

 

その彼に彼女が出来た。

Facebookにそのような書き込みがあったのだ。

ただ、彼女が出来てから少し経ってからその事を知った。

紹介しろとまでは言わないが、「彼女出来たよ~」位の事は教えてくれればよいのに・・・。

 

そう思いつつ、少し連絡が途絶えた。

 

冬になり、最後に3人で集まりゴルフへ行く前日の夜。

いつものように酒の席で話をした。

彼はこう言った。

「多分これで少しの間ゴルフに行けない」

理由を聞くと

「多分結婚するから」

であった。

 

結婚するということは、そんなに時間が無くなるものなのであろうか?

ただ、人それぞれであるが、自分が結婚するときは米粒程もそんな風に思わなかった。

結婚式と、親へのあいさつ。

引っ越しに、新生活の為の買い物。

これに何カ月かかるのであろうかと考えたら、えらくのんびりやるんだなぁと。

 

この最後のゴルフを境に、こちらからは連絡しないようにした。

恐らく、週末は彼女とベッタリだろうと思った為だ。

彼の人生だ。それはそれで良かろう。

 

半年が過ぎ、先日。

個人的にはあまり好きでは無いが、久々にFacebookを覗いたら友人の書き込みが目に入った。

「入籍しました」

日にちを見ると、前日の書き込みだった。

「コメント」と「いいね」が割と入っていた。

 

自分は少し迷った。

当時結婚、入籍の前後で友人たちに電話やメールを自分なりに丁寧にした事を思い出した。

自分にとっては家族も友人も宝である。

 

彼は恐らく悪気等欠片も無いであろう。

寧ろ、今時こんなもんという感覚を持っているのかもしれない。

 

ただ、そうはいっても「俺たち親友」と自分から言っている彼が、結婚する事をSNSで報告しておしまい。というのは如何なモノだろう?

少し神経を疑ってしまった。

 

ただ、結局次の日も連絡が来なかったので

そのFacebookの書き込みにコメントを入れた。

 

物事が便利になることで、暮らしは豊かになる。

ただ、それによって失うものもあるという事に気が付くべきである。

 

その後彼とは連絡を取らなくなった。

彼はどんな生活をしているのか、どんな相手と結婚したのか、何処に住んでいるのかを自分は知らない。

 

友達という掛け替えの無いものはこうも簡単に崩れるものなのであろうか。

また、彼はもともとそういう人間だったのか、今では謎である。

 

大切な相手にはコンピューターの中の文字ではなく、生の声で、感動や喜び、話したかった事なんかを伝えるべきではないかと。

時代はこうやって変わってしまうんだと、なんだか寂しい気持ちになった。

 

自分には子供が二人居るが、この二人の子供にはこんな風にならないように「言葉の大切さと、友達の尊さ、大事な人って大切なんだ」という事を伝えようと思う。