シカなどの肉に規制する住肉胞子虫にご用心
すっかり暖かくなり、お出かけしやすい季節となりましたね。
暖かいどころか夏日を記録している地域もあるようです。
お花見に遠足と休日はちょっと遠出しているという人もいるのではないでしょうか。
そんな過ごしやすい気候は、人間だけではなく、動物も植物も活発に活動し始めますよね。
特に、山ガールもいらっしゃいますし、中にはハンティングガールもいるのではないでしょうか?
大自然の中でありとあらゆる種族のオスをハント!いいですね〜。
まさに春。
最近では、野生の鳥獣の肉(シビエ)を使ったシビエ料理も流行っています。
ジビエは栄養価も高く、カロリーも牛肉に比べるとシカは四分の一程度、イノシシは半分強と控えめなのも嬉しいですね。
ですが、気をつけて欲しいのが、大自然ならではの病気。
野生の獣肉には、かなりの確立で寄生虫が存在するのです。
スーパーなどで売られている食用肉は、畜産業者が家畜の口にするものを管理しているので、寄生虫が寄り付きにくく、またいてもごく少量か加熱すると死滅するものがほとんどです。
しかし、野生は違います。
何を食べているか、どんな環境で過ごしてるかなんて当然人間には知るところのない状態。
特に気をつけて欲しいのが、食中毒を起こす住肉胞子虫。
この寄生虫は、人に感染すると、発熱、食欲不振、下痢、嘔吐などの症状が現れます。
岐阜大学の調査グループでは、長良川と揖斐川付近のシカやイノシシを捕獲し調べると、シカは90%、イノシシも46〜43%が住肉細胞虫に寄生されていました。
実際に、ジビエ料理を食べて集団食中毒になった例もあります。
症状は食中毒ですので、すぐに治る人もいますが、重症化する可能性も充分にあり得るのです。
それに、食中毒って辛いですよね。
ようやくノロの恐怖から開放されたのに…と春先にベットで涙を流す前に、きちんとした準備をして狩猟に臨む必要があります。
住肉胞子虫の対策は?
住肉胞子虫に感染しないためには、ジビエの充分な加熱が必要です。
生やレアは絶対にNG。
住肉胞子虫だけではなく、E型肝炎、出血性大腸炎の危険性もあります。
山林で自分で獲りに行くだけではなく、ジビエ料理のお店で食事をする時も、お店の安全基準をよく確かめてから注文することをお勧めします。
口にする肉以外にも、獣を捌いた時に使った刃物や調理器具の加熱消毒も忘れずに!